漫画『チェンソーマン』のように、ただのバトル漫画じゃ満足できない。
残酷なのに、なぜか優しい世界が好きな人へ
今回は、そんなあなたに贈る――
“チェンソーマンの血を継ぐ11作品”。

血まみれのバトルから、静かに心をえぐる終末SFまで、チェンソーマンの“裏側”を映すような名作をまとめました。
チェンソーマンらしさを定義とは?
残酷なのになぜか優しい漫画『チェンソーマン』の世界観を分析してみました。
- ダークファンタジー/悪魔・怪異要素:悪魔や呪い、怪物と人間が絡む世界観
- バイオレンス+グロ描写:
容赦ない戦闘、血飛沫、死の表現 - シリアスとギャグの融合:
重いテーマだけじゃなく、コミカルな場面や感情揺さぶりが混ざる - 非ヒーロー的・アウトサイダー主人公:
普通の人ではない背景、葛藤、欠落や欲望を持つ主人公 - 予想を裏切る、先が読めない展開:
読者の予想を裏切る展開・犠牲・裏切りなど - 関係性・絆、犠牲・代償:
仲間、契約、犠牲を通じた人間ドラマ
アニメ漫画『チェンソーマン』は上記の6点が絶妙に混ざり合い描かれた世界観だと思います。
1. 『フールナイト』— 安田剛助
あらすじ
環境汚染が進み、植物がほとんど死滅した近未来の地球。
濁った空気の中で人々は呼吸すらままならず、「死ぬこと」に安らぎを見出すようになっていた。
そんな世界で、人々は「人間から植物へと変わる手術=転花手術」を選ぶようになる。
主人公・トキオもまた、希望のない日常に絶望し、自ら“花になる”ことを決意する。
だが、その過程で出会う人々の生き様、死への向き合い方が、トキオの心を揺さぶっていく――。
静かに、残酷に、そして美しく。
“生きる”ことの意味を問う終末SFヒューマンドラマ。
チェンソーマンとの共通点
- チェンソーマンが“生への渇望”なら、フールナイトは“死の受容”
- 死と生の境界を問う構成
- 静けさの中に潜む狂気
- 人間の尊厳や選択の美学を描く
アニメ化/配信情報
現在アニメ化しておらず、予定もありません。
2. 『地獄楽』ー賀来ゆうじ
あらすじ
時は江戸時代。死罪を宣告された最強の忍び・画眉丸(がびまる)は、“不老不死の薬”を求め、死刑囚たちとともに絶海の孤島へ送られる。
その島は、極楽浄土のように見えて、実は“生きた地獄”だった。
奇怪な生物、異形の神、そして同じく不死の薬を狙う罪人たちとの血みどろの戦いが始まる。
命を奪い合いながらも、彼らは「生きる理由」を見出していく――。
殺し合いの中に咲く、微かな人間の情と希望を描く和風ダークアクション。
チェンソーマンとの共通点
- 死と生の裏表というテーマ
- 残酷な戦闘の中に宿る「人間らしさ」
- グロ・哲学・愛の同居
アニメ化/配信情報
アニメ化:2023年4月〜7月(MAPPA制作/全13話)
配信:Netflix・Prime Video・U-NEXT・dアニメストアで全話配信中
漫画:全13巻完結
『ファイアパンチ』ー藤本タツキ
あらすじ
世界は氷の祝福者によって凍りつき、飢餓に苦しむ人々が生存を懸けて争っていた。
再生能力を持つ青年・アグニは、自らの肉体を食料として村人たちを養っていたが、
“祝福者・ドマ”によって村を焼き尽くされ、妹を失う。
燃え尽きない身体と共に、アグニの復讐の旅が始まる――。
炎に包まれた復讐劇は、やがて信仰、愛、そして狂気へと変貌していく。
チェンソーマンとの共通点
- 作者が同じ藤本タツキ
- 人間の醜さと神聖さを描く
- 残酷さと優しさが同居する「タツキ的救済」
アニメ化/配信情報
アニメ化:なし(映像化未発表)
漫画:全8巻完結(ジャンプ+・ebookjapanで配信中)
4. 『ドロヘドロ』ー林田球
あらすじ
魔法使いが支配する街「ホール」。
頭をトカゲに変えられた男・カイマンは、犯人を探すため魔法使い狩りを続けていた。
血まみれのバトル、謎の料理店、頭のおかしい魔法使いたち――。
グロテスクなのにどこか笑える、異形と人間が入り乱れる混沌の世界。
独特の絵柄と狂気的キャラが織り成す、唯一無二のダークファンタジー。
チェンソーマンとの共通点
- グロ×ギャグ×人情の融合
- 世界観のカオスさ
- 登場人物の“愛される狂気”
アニメ化/配信情報
アニメ化:2020年1月〜(MAPPA制作/全12話+OVA6話)
配信:Netflix独占配信中
漫画:全23巻完結(小学館)
5. 『ジャガーン』ー金城宗幸/にしだけんすけ
あらすじ
退屈な日常を送る警察官・蛇ヶ崎晋太郎。
ある日突然、“欲望が暴走した人間=壊人(カイジン)”が現れ、社会は崩壊していく。
晋太郎は右腕が変異し、銃のような形に変わる力を手に入れる。
“正義”とは、“幸せ”とは、“生きる”とは。
人間の本能と狂気を真正面から描いた、究極のダークヒーロー譚。
チェンソーマンとの共通点
- 欲望と暴力を軸にした人間ドラマ
- “正義”が壊れていく快感
- 社会の病と人間のエゴを描く
アニメ化/配信情報
アニメ化:なし(映像化未発表)
漫画:全14巻完結(小学館)
配信:U-NEXT・コミックシーモア・BookLiveなど
6. 『パラサイト(寄生獣)』ー岩明均
あらすじ
地球外から来た寄生生物が、人間の脳を食い、体を乗っ取っていく。
高校生・泉新一は、右手に寄生された“ミギー”と共生することに成功する。
人間として生きながら、次々と人間を捕食する寄生生物たちと対峙する新一。
「人間とは何か」「共存とは何か」。
時代を超えて語り継がれる、人間と異形の生命の哲学的バトル。
チェンソーマンとの共通点
- 人間と怪物の融合
- 敵にも感情がある構成
- 「人間らしさ」を問うストーリー
アニメ化/配信情報
アニメ化:2014〜2015年(日本テレビ/全24話)
実写映画:前後編で2014〜2015年公開(主演:染谷将太)
漫画:全10巻完結(講談社)
配信:Netflix・Prime Video・U-NEXT
7. 『デッドマン・ワンダーランド』ー片岡人生・近藤一馬
あらすじ
大災害後の日本。
無実の罪で捕まった少年・ガンタは、死刑囚が見世物として戦わされる刑務所「デッドマン・ワンダーランド」に送られる。
血液を武器に戦う“デッドマン”として、理不尽と暴力に満ちた地獄を生き抜く。
“生きる”ことの意味を、血と叫びで問いかけるデスゲーム系アクション。
チェンソーマンとの共通点
- 理不尽と狂気の世界観
- 血を武器に戦う主人公
- 希望と絶望の紙一重
アニメ化/配信情報
アニメ化:2011年春放送(全12話)
漫画:全13巻完結(角川コミックス・エース)
配信:Hulu・U-NEXT・dアニメ
8. 『呪術廻戦』ー芥見下々
あらすじ
人の負の感情から生まれる“呪霊”が蔓延する現代。
高校生・虎杖悠仁は、呪物“両面宿儺”を体内に取り込み、呪術師として戦うことになる。
仲間との絆、失われる命、重すぎる現実。
バトル漫画の枠を超えた、“祈りと呪い”の物語。
チェンソーマンとの共通点
- “呪い”=“人間の闇”という構造
- グロと哲学の共存
- 死を通して描く成長
アニメ化/配信情報
アニメ化:第1期(2020年)/第2期(2023年)
劇場版:『呪術廻戦 0』(2021年公開)
配信:Netflix・Prime Video・U-NEXT・ABEMA
漫画:完結(30巻)
9. 『怪獣8号』ー松本直也
あらすじ
怪獣が日常的に出現する日本。
防衛隊への夢を諦め、怪獣の死骸清掃員として働く32歳のカフカは、謎の寄生体に感染して“怪獣化”してしまう。
人間として生きるか、怪獣として戦うか。
夢を諦めた大人がもう一度立ち上がる姿を描く、熱くて切ないヒーロー譚。
チェンソーマンとの共通点
- “怪物化した人間”の葛藤
- 社会と個人の対立構造
- 生きる理由を戦いで見つける物語
アニメ化/配信情報
アニメ化:2025年4月放送予定(Production I.G制作)
漫画:完結(16巻/ジャンプ+)
10. 『アンデッドアンラック』ー戸塚慶文
あらすじ
触れた人を“不運”にする少女・風子は、生きる意味を見失っていた。
そんな彼女の前に現れたのは、死にたくても死ねない“不死身の男・アンディ”。
2人は「世界の理(ルール)」を操る組織との戦いに巻き込まれていく。
愛、死、希望――少年漫画の限界を超える“命の物語”。
チェンソーマンとの共通点
- 不条理な力を持つ主人公たち
- 死をユーモアと共に描く
- 感情の振れ幅が激しい構成
アニメ化/配信情報
アニメ化:2023年10月〜2024年3月(david production制作/全24話)
配信:Netflix・Hulu・Prime Video
漫画:連載中(27巻)
11. 『ホムンクルス』ー山本英夫
あらすじ
ホームレスの男・中越は、報酬目当てで頭蓋骨に穴を開ける“トレパネーション手術”を受ける。
術後、彼には人間の“心の形=ホムンクルス”が見えるようになる。
他人の恐怖やトラウマが視覚化される世界で、中越自身の心も次第に崩壊していく――。
理性と狂気の境界を描く、心理ホラーの傑作。
チェンソーマンとの共通点
- 人間の闇と救済を同時に描く
- 正気と狂気の曖昧さ
- 「見てはいけない真実」を暴く構成構成
アニメ化/配信情報
実写映画:2021年Netflix独占配信(主演:綾野剛)
漫画:全15巻完結(小学館)
まとめ
これら11作品すべてに共通しているのは、
「狂ってるのに、まっすぐ。」
「壊れているのに、美しい。」
この共通点は『チェンソーマン』好きなあなたに刺さる作品だと思います‼︎