集英社の「週刊少年ジャンプ」で2020年から連載され、絶大な人気を誇る漫画『SAKAMOTO DAYS』が、ついにアニメ化されることが発表されました。
2025年1月からの放送開始に向け、ファンからは期待の声が続々と集まっています。
アニメ制作は『Dr.STONE』や『弱虫ペダル』を手掛けたトムス・エンタテインメントが担当し、監督には『バトルスピリッツ』などで知られる渡辺正樹氏が務めます。
しかし、アニメ化の発表後、一部のファンからは期待とともに懸念の声も上がっています。
果たして、原作の魅力がどれだけアニメで再現されるのか?
本記事では、『SAKAMOTO DAYS』のアニメ化に対する賛否両論の理由を詳しく解説します。
漫画『SAKAMOTO DAYS』について
詳細
『SAKAMOTO DAYS』
(サカモト デイズ)
- ジャンル:バトルアクション、少年漫画
- 作者:鈴木祐斗
- 出版社:集英社
- 掲載誌:週刊少年ジャンプ
- レーベル:ジャンプ コミックス
- 発表期間:2020年11月21日
- 巻数:既刊18巻(2024年8月現在)
あらすじ
かつて裏社会で「最強・伝説の殺し屋」として名を馳せ、恐怖と尊敬の目を向けられていた男・坂本太郎。
彼はある日、一目惚れしたことをきっかけにあっさりと殺し屋を引退する。その後、坂本は結婚して一児の父となり、個人商店「坂本商店」を営むことに。
しかし、今ではふくよかな体型の中年男性となった坂本ですが、殺し屋としての腕は衰えることなく健在。
彼はその腕前を活かし、愛する家族や平凡な日常を守るため、次々と現れる刺客たちと戦うことになります。
TVアニメ『SAKAMOTO DAYS』
- 公式HP:TVアニメ「SAKAMOTO DAYS」公式サイト
- 原作:鈴木祐斗
- アニメーション制作:トムス・エンタテインメント(『Dr.STONE』や『弱虫ペダル』など)
- アニメ監督:渡辺正樹(『バトルスピリッツ』など)
- 放送局:テレビ東京系列ほか
- 放送期間:2025年1月~
登場人物&キャスト声優
坂本 太郎(声優:杉田智和)
かつて「最強の殺し屋」として裏社会で名を馳せた男。
妻との出会いをきっかけに殺し屋を引退し、現在はふくよかな体型となり、静かな町で個人商店「坂本商店」を営む店長として穏やかな日々を送っている。
朝倉 シン(声優:島﨑信長)
坂本のかつての部下で、他人の心を読む能力を持つエスパーの青年。
『DAYS1』で所属する組織から坂本を勧誘するよう命じられるが、坂本に拒否される。
坂本が「何てことない日常」を守るために殺し屋を引退したことを悟った彼は、その後、組織から命を狙われるが、坂本に助けられたことで坂本商店の一員となる。
陸 少糖(声優:佐倉綾音)
中国マフィアの当主の娘。
敵対する組織に両親を殺害され、追われていたところを坂本に助けられ、その後、坂本商店の一員となる。
眞霜 平助(声優:鈴木崚汰)
跳弾を駆使する変則的な狙撃手の青年。
相棒に「ピースケ」という名のオウムを連れている。直情的な性格で、情に厚く涙もろい。
坂本 葵(声優:東山奈央)
坂本 花(声優:木野日菜)
坂本 葵(坂本の妻)
美人で明るく、優しい性格の女性だが、怒ると坂本はもちろん、シンやボイルですら恐れをなす存在となる。
坂本 花(坂本の娘)
母親の葵に似た優しい性格で、活発な女の子。坂本に返り討ちにされた殺し屋たちに、絆創膏を渡しに行く心優しい一面を持つ。
南雲(声優:花江夏樹)
現ORDERのメンバーで、坂本とはJCC時代から殺し屋としての同期。武器は巨大な六徳ナイフ。
変装が得意で、細身の体躯ながら高い腕力と俊敏性を持ち、敵を仕留める。さらに、心理的側面でもシンが心を読むことが出来なかった人物。
※ORDER(オーダー)とは、殺連直属の特務機関であり、殺し屋界における最高戦力。殺連が選定した危険性の高い殺し屋の抹殺を任務とし、殺し屋界の秩序(オーダー)を保つ存在です。
神々廻(声優:八代拓)
現ORDERのメンバーで、長髪に関西弁の男性。
大佛と一緒に行動することが多く、武器は金槌を使用する。
大佛や南雲の発言に対してツッコミを入れることがあり、ORDERの中でも比較的常識人として描かれている。元ORDERの坂本と再会した際には「坂さん」と呼んでいた。
※ORDER(オーダー)とは、殺連直属の特務機関であり、殺し屋界における最高戦力。殺連が選定した危険性の高い殺し屋の抹殺を任務とし、殺し屋界の秩序(オーダー)を保つ存在です。
大佛(声優:早見沙織)
現ORDERのメンバーで、ゴスロリ調の衣装をまとったミステリアスな雰囲気の女性。
神々廻と一緒に行動することが多く、武器は電動丸ノコ。
見た目に反して怪力を持ち、坂本が抜けた後にORDERに加入した新入りでもある。
ミステリアスな外見とは裏腹に、実際はマイペースで食べることが大好きな人物。
※ORDER(オーダー)とは、殺連直属の特務機関であり、殺し屋界における最高戦力。殺連が選定した危険性の高い殺し屋の抹殺を任務とし、殺し屋界の秩序(オーダー)を保つ存在です。
原作『SAKAMOTO DAYS』の魅力とは?
スタイリッシュで迫力がある戦闘シーン
『SAKAMOTO DAYS』の魅力のひとつは、躍動感とスピード感あふれる戦闘シーンです。
主人公・坂本をはじめ、キャラクターたちが繰り広げるアクションは、読者を引き込む力強さがあります。
巧みな場面転換や、目まぐるしく変化する戦況が描かれることで、まるで映画を観ているかのような臨場感が味わえます。
この圧倒的な迫力を誇る戦闘シーンが、アニメ化によってどのように再現されるのか、ファンの間で期待が高まっています。
圧倒的な画力と細部へのこだわり
『SAKAMOTO DAYS』のもうひとつの魅力は、その高い画力です。
特に戦闘シーンでは、繊細かつ力強い線画で描かれたキャラクターの動きや表情、さらには背景まで細部にわたってリアリティが追求されています。
登場人物の肉体の動きや武器の使い方が、リアルかつ迫力満点に描かれており、目を離せない瞬間が次々と訪れます。
ギャグとシリアスの絶妙なバランスが魅力のストーリー
『SAKAMOTO DAYS』は、殺し屋という重い題材を扱いながらも、随所にギャグ要素を巧みに散りばめた独自のバランスが魅力です。
物語は時にシリアスで緊迫感あふれる場面が展開される一方で、主人公・坂本さんが太っている姿や日常でのコミカルな行動が、重くなりがちなストーリーにユーモアを加えています。
特に坂本さんが家族を大切にするシーンや、シリアスな戦闘中にふと現れるギャグ要素が、物語の緩急をつけ、読者に笑いと緊張感を同時に提供します。
この絶妙なバランスによって、シリアスなシーンは一層引き立ち、ギャグシーンは重みを失わないまま自然に物語に溶け込んでいます。
シリアスな場面では徹底して緊張感を保ちながらも、ギャグで絶妙な息抜きを提供する点が、大きな魅力となっています。
スタイリッシュで個性的なキャラクター
『SAKAMOTO DAYS』の魅力のひとつは、スタイリッシュで個性的なキャラクターデザインです。
それぞれのキャラクターが、オシャレでかっこいいビジュアルを持ちつつも、斬撃の達人や狙撃の名手、さらには怪力美女など、非常に多様で印象的な能力を持っています。
スタイリッシュな外見とキャラクターごとの魅力的な個性が相まって、読者を惹きつける濃いキャラクターたちが生まれています!
アニメ化に対する賛否両論の理由とは?
戦闘シーンの作画ハードルが非常に高い
『SAKAMOTO DAYS』の原作は、その戦闘シーンの作画と構図センスが高く評価されており、アニメ化にあたって作画のハードルが非常に高くなっています。
漫画の段階で、戦闘シーンがまるで本当に動いているかのように感じられ、すでにアクションとして完成しているため、アニメ化に際して原作を超える再現が非常に難しいと言われています。
他の作品では、戦闘シーンの作画がアニメで原作を超えることが評価のポイントとなることが多いですが、『SAKAMOTO DAYS』の場合、原作の戦闘シーンの完成度が高いため、アニメがそれ以上の再現を求められる状況にあります。
ファンの間では、アニメに対する期待と同時に、原作のクオリティがどこまで再現できるか不安視する声も上がっています。
アニメ化発表が遅れたことで高まる期待とハードル
『SAKAMOTO DAYS』は、現在ジャンプの次世代を担う作品として注目され、「ジャンプの最終兵器」とまで言われるほどの人気を誇っています。
累計発行部数は600万部(2024年10月時点)を超え、アニメ化発表時点での『鬼滅の刃』(250万部、既刊11巻)を上回る勢いを見せています。
しかし、これほどの人気作品にもかかわらず、アニメ化の発表が遅かったため、ファンの間では「制作に力を入れているのでは?」と期待が高まっています。
この遅れによってアニメへのハードルはさらに高まり、原作をどこまで超える作品になるのか注目されています。
原作初期キャラデザ採用に賛否両論!
『SAKAMOTO DAYS』のアニメ化にあたって、キャラクターデザインが原作の初期の絵柄に寄せられている点について、一部ファンから残念だという声が上がっています。
原作のキャラデザは、連載が進むにつれて徐々に変化し、現在ではより洗練されたスタイルに進化しています。
現在のキャラデザを好んでいる読者にとって、アニメで原作初期のデザインが採用されたことは期待外れと感じる部分があるようです。
この点もアニメへの期待と不安が入り混じる要因のひとつとなっています。
シナリオ構成に対する懸念
『SAKAMOTO DAYS』のアニメ化に際して、シナリオ構成についてもファンから心配の声が上がっています。
原作の序盤はギャグ要素が多く、途中から戦闘シーンが増えていくため、どのようにシナリオが構成されるかが注目されています。
最近のアニメ化作品では、原作を忠実に再現するのがトレンドとなっていますが、もし『SAKAMOTO DAYS』の序盤を丁寧に描くと、1クールの大半がギャグメインになる可能性があります。
一方で、現在のスタイリッシュで戦闘シーンが多い展開が高く評価されているため、序盤のテンポをどのように調整するかが鍵となります。
ギャグを忠実に描きつつ進めるのか、それともテンポを優先して戦闘シーンに早く移行するのか、その選択がアニメの仕上がりに大きな影響を与えるため、ファンの間では期待と不安が交錯しています。
まとめ
『SAKAMOTO DAYS』のアニメ化に対するファンの期待は非常に大きいものの、同時にいくつかの懸念点も浮上しています。
特に、戦闘シーンの作画や序盤のシナリオ構成、キャラクターデザインの再現度に対する意見が賛否両論を生んでいます。
原作の迫力あるアクションや独特のギャグ要素がどのようにアニメで表現されるのか、そしてアニメが原作の魅力を超える作品になるかが注目されています。
制作を手掛けるトムス・エンタテインメントと監督の渡辺正樹氏が、この高いハードルをどのようにクリアしていくのか、今後の展開に期待が集まります。